ホンダ「EV後退」は時間稼ぎ? 2030年「HV220万台」目標の背景──生産会計・地域戦略から読み解く“次の制空権”

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ホンダが電動化戦略を大胆に見直し、2030年のEV販売目標を従来の200万台から約140万台へと引き下げた。HVに13車種を投入し、知能化技術の段階的導入で事業基盤の再構築を図る背景には、市場冷え込みと通商政策の不確実性がある。柔軟な製品ポートフォリオと地域別戦略を武器に、次世代移動体験の主導権奪回を狙うホンダの戦略転換を読み解く。

中国とインドの「両輪」

ホンダ・CUV e:(画像:本田技研工業)
ホンダ・CUV e:(画像:本田技研工業)

 モメンタとの提携が示すのは、受容と脱中心という姿勢だ。ホンダは中国における開発の一部を委ね、自主性を持たせる。中国市場のニーズに即した製品開発を加速させる狙いがある。

 一方、二輪事業ではインドを最大市場と位置づけ、電動二輪車への注力を強める。2025年2月、インドで「ACTIVA e:」と「QC1」を発売した。グローバルモデルの「CUV e:」と「ICON e:」は、インドネシア、ベトナム、タイ、フィリピンで展開される。日本でも2025年6月から「CUV e:」の販売が始まる予定だ。

 今後は、専用に設計した電動二輪車をモジュール化し、インドで2028年稼働予定の新工場で量産する計画だ。将来的には、電動二輪で世界シェア首位を目指す。ホンダはEV過渡期においても、新興国を軸とする二輪事業を成長エンジンのひとつと位置づけ、バランス型成長戦略を具体化していく。

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