なぜ飛行機はピカピカ光るのか? 夜空の安全を守る「見えない交通法規」、色と点滅に隠された意味とは
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自動操縦全盛の時代でも、航空機のライトは退場しない。衝突防止、鳥害対策、地上作業の安全確保まで、10種類以上の照明が多層的に支える「光のインフラ」。その構造と役割に迫る。
さまざまな種類のライト
飛行機には、さまざまな種類のライトが搭載されている。ライトの位置や形状は機種ごとに少しずつ異なり、それが機体ごとの個性にもつながっている。
ナビゲーションライト(航空灯)は、ポジションライトとも呼ばれる。左翼に赤、右翼に緑、尾部に白のライトが点灯する仕組みだ。それぞれ照射角度が決まっており、色と位置によって機体の向きや存在を他の航空機や地上スタッフが判別できるようになっている。このルールは、もともと船舶の航行灯の規則を基にしている。
ストロボライトは、翼端や尾部に取り付けられている白色の点滅灯である。滑走路上や空中で航空機の存在を周囲に知らせ、接近する他機との衝突を防ぐ。夜間や視界不良の状況下でとりわけ重要な役割を果たす。
アンチ・コリジョン・ライト(衝突防止灯)は、ビーコンライトとも呼ばれる。機体の上部や下部など胴体に取り付けられた赤色の閃光灯で、エンジン始動中に点滅を繰り返す。これにより、地上の関係者や他機にエンジン作動中であることを伝え、接触リスクを低減させる。白色の閃光灯が使われる場合もある。
ランウェイ・ターンオフ・ライトは、滑走路の周辺や出口付近を照らす。ランディングライトと似ているが、照明の強度はやや控えめだ。離陸や着陸後、滑走路からの離脱を安全に行うために使われるほか、飛行中に旋回する際の進行方向を確認する目的でも使用される。タキシーライトが機首正面を照らすのに対し、このライトは左右斜め前方を照らす。
ウイング・インスペクション・ライト(翼検査灯)は、機体胴体に取り付けられ、翼の方向に向けて照射する。夜間における着氷の有無などを確認するために、地上スタッフや乗務員が利用する。機体の安全確認を支える重要な装備のひとつである。