私立高校の敷地に「コインパーキング」が作られた! アリ?ナシ? 札幌で24時間770円、空間の再配分か、それとも聖域への侵食か
校内に24時間770円の駐車場――札幌静修高校の「空間活用」は、教育施設が都市経済のプレイヤーと化す時代の兆しだ。少子化と建築費高騰の波に翻弄される学校法人が、都市・交通政策のほころびを照らし出す。
学校法人の資産流動化
札幌静修高校が敷地の一部を事業者に無償で貸し出し、コインパーキング事業を展開させた構図は、一見すれば苦しい私学経営の
「延命策」
とも映る。背景には、老朽化した校舎の建て替え計画がある。建築費の高騰により当初の計画は頓挫し、新校舎の建設資金を補うため、校地の一部を駐車場にし、さらに別の敷地を将来的に商業施設・住宅用地として売却する方針が示されている。
ここで見逃してはならないのは、学校がもはや教育の場」であるだけでなく、都市土地経済のプレイヤーとして振る舞っているという事実だ。とりわけ私立学校は法人であり、自治体に頼ることなく、土地をどう収益化するかは理事会の戦略に委ねられる。その一手として選ばれたのが「時間貸し駐車場」だったというわけだ。
都市部における駐車場ニーズは依然高い。コインパーキングの平均稼働率は平日で60~80%、イベント時には満車が続く。例えば、近隣の中島公園は、季節ごとに多くの観光客を呼び込む札幌市の顔。周辺の駐車場は飽和しており、安価で広い敷地を一時的に開放することは、都市全体として見れば合理的な調整弁となる。
ただし、それは都市の空間として見た場合の話だ。