浦和よ、なぜ抜かれた? 大宮が「埼玉の東京」になった根本理由! SUUMOランキング2位の衝撃、行政・商業格差を徹底解剖する
- キーワード :
- まちづくり
SUUMOの「住みたい街ランキング2025」で大宮が2年連続の2位に。歴史的に行政の中心を担ってきた浦和との差は年々広がりつつある。かつては「浦和優位」とされたさいたま市内の構造にいま、何が起きているのか。市民意識調査と経済指標から、大宮の急伸と浦和の堅実さという対照的な都市像を読み解く。
定住層が選ぶ街の印象値

そんな関係にあるふたつの街。SUUMOのランキングでは大宮が圧倒的な上位に位置しているが、在住者の実感はもう少し複雑である。「令和6年度さいたま市民意識調査(在住者)」の結果をもとに、その背景を見てみよう。
●主に利用する駅(市民全体)
・大宮駅:13.3%(市内で最多)
・浦和駅:9.4%
・北浦和駅:6.6%
・南浦和駅:6.2%
・武蔵浦和駅:6.1%
●住みやすさの評価
「住みやすい」「どちらかといえば住みやすい」と回答した割合
・浦和区:94.1%
・大宮区:89.7%
・市平均:86.5%
●定住意向
「これからも住み続けたい」「当分の間住み続けたい」と回答した割合
・浦和区:92.0%
・大宮区:91.3%
・市平均:87.2%
これらの数値を見ると、大宮が都市ブランドや経済的な成長指標では先行している。一方で、浦和は生活満足度や地域への定着意識で根強い支持を保っていることがわかる。
では、なぜ「住みたい街ランキング」では大宮が圧倒的なのか。理由は明快だ。このランキングはこれから住む場所を選ぶ人――つまり未定住層を対象にしている。そのため、評価の軸は
・交通利便性
・商業施設
・街のにぎわい
・知名度
といった第一印象での魅力に偏りやすい。