なぜ「EV支持層」は強固なのか? 米EV市場、トランプ政権の逆風下でも「94%」が再購入意向 J.D.Power調査が示すEVの未来
EV満足度は依然として高く、BEV再購入意向は94%。一方で、トランプ政権は補助金停止や税控除廃止を打ち出し、市場の成長に冷や水。EVの未来は岐路に立たされている。
BEV市場シェア9.1%へ拡大

米国ミシガン州トロイに本社を構える国際的なCS(顧客満足度)コンサルティング会社「J.D.Power」は、2月「2025年米国EVエクスペリエンス・オーナーシップ調査(2025 U.S. Electric Vehicle Experience Ownership Study)」を発表した。この調査では、高級車EV部門の「プレミアムBEV(バッテリー式電気自動車)セグメント」と、大衆車EV部門の「マスマーケットBEVセグメント」における顧客満足度ランキングが公表された。
「J.D.Power 2025年米国EVエクスペリエンス顧客満足度」のBEV総合満足度ランキングは以下の通り。
●プレミアムBEVセグメント(対象8モデル)
1位:BMW iX(790ポイント)
2位:BMW i4(783ポイント)
3位:リビアン R1S(770ポイント)
●マスマーケットBEVセグメント(対象12モデル)
1位:現代 アイオニック6(751ポイント)
2位:起亜 EV6(743ポイント)
3位:シボレー エキノックスEV(737ポイント)
今回の調査では、前年に比べて全体的な総合満足度が低下したことが示された。しかし、プレミアムBEVとマスマーケットBEVの両セグメントでは、平均総合満足度スコアが向上。さらに、マスマーケットBEV市場に新しいモデルが投入されたことも影響し、BEV市場のシェアは2023年の8.4%から2024年には9.1%に増加している。