無断駐車はなぜ繰り返されるのか?「少しだけなら…」は命取り? 店舗、利用者、社会…全員損する負の連鎖を考える

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無断駐車は単なるマナー違反にとどまらず、店舗経営や地域の交通環境に深刻な影響を与える問題だ。2022年の富士急ハイランドの事例をはじめ、無断駐車は施設の売上減少や経済的負担を引き起こし、法的リスクも伴う。駐車場運営には多大なコストがかかり、無断駐車の防止には管理強化と利用者の意識改革が不可欠である。

日常に潜む「無断駐車」

無断駐車のイメージ(画像:写真AC)
無断駐車のイメージ(画像:写真AC)

 駐車場がある店舗や施設を利用しないにもかかわらず、そこに車を停める――いわゆる「無断駐車」。この問題は、都市部に限らず全国各地で繰り返されている。

 2022年、富士急ハイランドで行われたコンサートの際、近隣のファミリーレストランが無断駐車の多発に対し強い抗議を表明したことで注目を集めた。店舗の駐車場は本来、利用者のために設けられているが、イベント時や繁忙期などには「ちょっとした便利さ」を求める人々が無断で駐車し、トラブルに発展するケースが後を絶たない。

 駐車するだけなら問題ないと考える人も少なくないが、無断駐車は店舗経営や地域の交通環境に影響を与えるだけでなく、法的な責任が問われる可能性もある。なぜ、人は「つい」無断駐車をしてしまうのか。その背景を掘り下げることで、この問題の本質が見えてくる。

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