小湊鉄道「京成グループ再編」から置き去り? なぜ対象にならなかった? 100周年でも赤字続き…過去には壮大な直通計画も! 独立維持か再編か

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日本の地域交通の要である小湊鉄道が、設立100周年を迎えた。しかし、コロナ禍での大幅な赤字やインフラ投資の遅れなど、依然として経営難に直面している。これからの100年を支えるためには、地域の支援と新たなビジョンが不可欠だ。

存続への選択肢

鉄道開業100周年記念フリー乗車デー当日は、上総牛久駅では物販や乗車券発行体験が実施された。2025年3月8日撮影(画像:大塚良治)
鉄道開業100周年記念フリー乗車デー当日は、上総牛久駅では物販や乗車券発行体験が実施された。2025年3月8日撮影(画像:大塚良治)

 祝賀ムードとは対照的に、これまでの小湊鉄道は苦難の連続であった。

 度重なる自然災害に見舞われ、その度に復旧を繰り返してきた。新型コロナウイルスの影響を強く受けた2020年度の決算では、鉄道事業営業損益が約1.7億円の赤字となり、全事業の当期純損益も約9.4億円の赤字に陥った(小湊鉄道の財務数値は『鉄道統計年報』各年度版による。以下同じ)。2022年度の全事業の当期純損益は約0.9億円の黒字に転換したものの、鉄道事業営業損益は約0.7億円の赤字であった。

 こうした状況の下、2023年4月20日、同社は市原市に対して、小湊鉄道線の安全投資に関わる継続的な支援の検討を要請し、同市は「小湊鐵道線地域公共交通活性化再生協議会設置準備調整会議」を設置し議論した。しかし議論が進むなかで、同社から法定協議会への移行を辞退する旨が申し入れられ、2025年1月28日に第5回会議を開催し終了した。

 日本経済新聞の報道によると、市原市は乗車人員の減少が著しい上総牛久~上総中野間22.7kmについて「社会資本整備総合交付金(社総交)」を活用したインフラ整備の支援と「上下分離」などの事業構造の変更を提案したのに対して、小湊鉄道は信号設備が多く投資額が全体の6割を占める北側(五井駅~上総牛久駅間16.4km)を含む全線の支援を要望し、一致点を見いだせなかったという。

 同社は、社総交の活用に必要な10年間の事業計画の提出による経営の自由度低下や、上総牛久駅を境に事業構造が分かれることで一体的な経営の確保が難しくなることへ懸念を抱いたようだ(同紙)。

 小湊鉄道の近傍では久留里線久留里駅~上総亀山駅間9.6kmの廃止がJR東日本より発表された。小湊鉄道線を未来へ残していくために、久留里線の一部区間廃止表明を教訓として、ステークホルダーが力を合わせて小湊鉄道線の活性化に取り組む必要がある。

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