「EV信者を批判しているだけ」EVアンチがこうした論点ずらし”を行う根本理由! むしろトヨタの邪魔をしているのでは?

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電気自動車(EV)の普及を巡る議論は、単なる技術論を超え、産業構造や市場の変化への反発とも絡み合っている。特に日本では、EVそのものではなく「EV信者」への批判が目立つが、その背景には自動車ナショナリズムや海外勢への警戒感がある。市場データや環境負荷の比較から見えてくるのは、感情論に偏らず冷静に事実を分析する必要性だ。本稿では、EV批判派の主張を検証しつつ、議論が感情に流されるメカニズムを解き明かす。

EV選択は消費者の時代

EV(画像:Pexels)
EV(画像:Pexels)

 EV批判派の主張には、

・環境負荷
・充電インフラ
・コスト
・電池寿命

など、さまざまな具体的な論点が含まれている。確かに、「Well to Wheel」目線で見た二酸化炭素排出量の計算や、電池性能向上とそのコスト低減が思うように進まない現状に対する懸念は、研究データも豊富で理解できる。

 しかし、2022年3月時点で日本の公共用充電器は約3万基となっており、その数は増加している。世界的に見ても、SDGs(持続可能な開発目標)の推進を受け、2030年までにEV充電インフラは400億ドル規模の市場となる見込みがある。

 政府も手をこまねいているわけではなく、2021年6月に策定された「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」では、公共用急速充電器3万基を含む15万基の充電インフラを逐次設置し、遅くとも2030年までにガソリン車並みの利便性を実現することを目標として動いている。

 EVの市販化は国内外で進み、車種の選択肢も増えている。例えば、テスラ・モデル3ロングレンジは75kWhのバッテリーを搭載し、デュアルモーターによる最高出力はフロント158馬力、リヤ208馬力で、一充電走行距離は2024年11月上旬時点で、正規輸入車中ナンバーワンの706kmを誇る。この走行距離であれば、東京都心から青森県内までノンストップで走行可能だ。車両面や給電インフラの整備も着実に進んでいる。

 さらに、2020年にオランダのアイントホーフェン工科大学が発表した研究によると、

「二酸化炭素排出量はWell to Wheelトータルで見ても、ガソリン車やディーゼル車よりも少ない」

と結論付けられている。この研究では、メルセデス・ベンツのガソリン車とテスラ・モデル3を比較し、製造から走行までの二酸化炭素排出量が、テスラ・モデル3の方が65%削減されることがわかっている。もちろん、EV批判派は排出量の計算方法に疑問を呈するだろう。筆者が伝えたいのは、EVの世界がここまで拡大しており、エンジン車との比較データも整い始めた。あとは

「消費者の選択に委ねられる市場が動くだけ」

ということだ。エンジン車とEV、どちらが善でどちらが悪かという単純な話ではない。

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