JR西日本がコード決済で革命!? 手数料1.9%で「中小店舗」に爆刺さり? 1000万人会員を武器にちらつくJR西日本の野望

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JR西日本の新コード決済サービス「Wesmo!」が2025年春に登場。ICOCAとは異なる新ブランドで、QR・バーコード決済の新たな選択肢を提供。加盟店への手数料業界最安水準やデータ活用戦略により、PayPayなど既存勢力に挑戦するその成長力が注目される。

JR東日本はSuicaブランドで決済サービス開始予定

さまざまな生活シーンにつながるSuicaアプリ(仮称)の創出 (画像:JR東日本)
さまざまな生活シーンにつながるSuicaアプリ(仮称)の創出 (画像:JR東日本)

 もちろん、JR東日本もコード決済サービスを計画している。

 今後は、2026年秋頃をめどにSuicaアプリによりコード決済サービスを開始。2027年度までにモバイルSuica、クレジットカードのビュー、えきねっと、JRE MALLなど顧客IDを統合する。2028年度からは新たにリリースする「Suicaアプリ(仮称)」を軸としたシームレスなサービスを展開するとしている。

 ただ、既存のSuicaを進化させるにはセンターサーバー化による新しいプラットフォームの構築が必要であり、最終形のサービス開始が2028年度と遅くなる。とはいえ、Suica経済圏が出来上がると、その規模5000万人ともいわれており、ある意味革命的な出来事といっていいかもしれない。

 JR東日本の戦略は、既存のSuicaの進化であり、将来のサービスの中心にはSuicaブランドがある。JR西日本の場合、サービスの中心は既存の交通系電子マネーのICOCAではなく会員サービスWESTERであり、この点が大きく異なるといえる。WESTER会員数の2027年度末の目標1100万人に対し、モバイルICOCAの会員数は2025年2月末で270万人を超えたばかりであり、知名度やユーザー数からしてもICOCAを中心に据えるのは難しい面もある。

 また、ICOCAシステムの改修コストのほか、決済サービス開始時期の早期化を考慮すれば、コード決済サービスを新ブランドで立ち上げたのは正解だろう。

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