「マジでキモい」 CAの盗撮、中国版インスタで横行 ハッシュタグ「美脚」の裏に潜む現実とは? 女性ライターが考える

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航空機内でのキャビンアテンダント(CA)盗撮問題が深刻化している。特にSNSによる拡散が問題を加速させ、国際的な注目を浴びている。日本航空(JAL)やANAをはじめ、航空業界が盗撮対策を強化する中で、背後にある「偶像化」や顧客意識がこの犯罪行為を助長している現実を浮き彫りにしている。

中国SNS「RED」で拡散された理由

バズーカみたいなカメラのイメージ(画像:写真AC)
バズーカみたいなカメラのイメージ(画像:写真AC)

 ところで、CAの画像が多く投稿されているというREDは、“中国版インスタグラム”とも称される、中国国内の若い女性ユーザーに人気のSNSである。若い女性の写真や動画が多ければ、自然と男性のも引き寄せられアクセスすることになる。

 中国人といえば、旅先で多くの写真を撮るイメージがあるが、海外旅行先で遭遇する人間も「消費文化」の一部としやすいのかもしれない。

 ここに中国人の考え方を伝える朝日新聞GLOBE+の記事を紹介したい(2024年6月3日更新)。タイトルは「おしゃれな人を無許可で撮影、SNS投稿 中国の『当たり前』を熊江琉衣さんが解説」といったもので、中国出身のモデル・タレント・YouTuberが解説する。街角スナップについての内容だ。

「ここで日本と中国のプライバシーに対する感覚の違いを感じざるを得ません。なにせ勝手に撮影して許可なくソーシャルメディアに投稿するのですから、日本であれば『盗撮』やプライバシー侵害と見なされ、炎上し、訴えられかねないです。実際、この太古里に行ったことがある中国人の友人は『バズーカみたいなレンズのカメラで狙われてちょっと怖い』と話していたので、カメラマンの装備も『ガチ』です。中には街ゆく美女を堂々とスマホで盗撮する人も多いとか。日本人からしたら『え?勝手に写真撮るの?』『しかもネットに載せられちゃうの?』と心配になるでしょう。しかし、中国では盗撮されても怒らず、むしろ『写されたい』と思ってる中国人の方が多いのです。多くの人は、『盗撮されるぐらい私はステキ』とまんざらでもない感じです。中には露出度を高めたいソーシャルメディアの『インフルエンサー』たちが、わざわざ撮影されるよう行くことも多々あります」

これが現実であるとすれば、投稿した本人に罪の意識はない。

 さらに衝撃的なニュースがある。2025年1月20日、中国メディア「瀟湘晨報」が報じたことには、中国深センにあるリシュン科学技術公司で、従業員がトイレ個室で長時間さぼっているということで、従業員の姿を隠し撮りし、壁に写真を掲示した(『江南タイムズ』)。

2時間ほどで写真は剥がされたそうだが、日本では考えられない出来事である。

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