スカニア、ボルボ…地方の運送会社が「海外製トラック」をわざわざ選ぶ理由!性能だけじゃないその深い意味とは?

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日本の物流を支えるトラック市場で、海外製トラックが人気を集める理由は、基本性能の高さに加え、ブランド力やドライバーの憧れが大きな要因だ。スカニアやボルボなどの海外ブランドは、燃費や快適性、ドライバーのモチベーション向上に貢献し、人手不足解消の一助となっている。国内メーカーの信頼性に対抗する、海外製の「魅力」とは何か、業界の再編とともにその実態を探る。

グローバル化で進化する業界

トラックを運転する若い男性(画像:写真AC)
トラックを運転する若い男性(画像:写真AC)

 海外製トラックの人気の理由は、基本性能の高さを土台にしつつ、ドライバーや企業にとっての「イメージ」や「憧れ」が大きな要因となっていることがわかる。国内メーカーは、アフターサービスや部品調達面で強みを持ち、多くの拠点を展開しているため、信頼性の面では優位性がある。

 しかし、海外製トラックには快適性や機能面以外にも独自の魅力が存在する。一般の車と同様に、海外製トラックに乗ることがドライバーの「乗ってみたい」という気持ちを引き起こし、その憧れがモチベーションを向上させる。また、業界全体で深刻化している人手不足の問題に対しても、こうした魅力が解決策の一助となる。

 トラックメーカーのグローバル化は進んでおり、日本のメーカーも例外ではない。世界シェア1位のダイムラー・トラックは三菱ふそうを傘下に持ち、トヨタ自動車との提携により日野と三菱ふそうの再編を進めている。さらに、ボルボの傘下にあったUDトラックスは、いすゞ自動車に買収された。

 業界の再編が進むなかで、海外製トラックの「魅力」が失われないことを願うばかりである。

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