スカニア、ボルボ…地方の運送会社が「海外製トラック」をわざわざ選ぶ理由!性能だけじゃないその深い意味とは?

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日本の物流を支えるトラック市場で、海外製トラックが人気を集める理由は、基本性能の高さに加え、ブランド力やドライバーの憧れが大きな要因だ。スカニアやボルボなどの海外ブランドは、燃費や快適性、ドライバーのモチベーション向上に貢献し、人手不足解消の一助となっている。国内メーカーの信頼性に対抗する、海外製の「魅力」とは何か、業界の再編とともにその実態を探る。

海外製トラックが人気の理由

ボルボのトラック(画像:ボルボ・トラック)
ボルボのトラック(画像:ボルボ・トラック)

 日本国内で海外製トラックが人気を集める大きな理由のひとつは、ブランドイメージである。海外のトラックメーカーは、グローバル市場で信頼とブランド価値を築き上げてきた。

 例えば、スウェーデンのスカニアは、トラックやバス、産業用ディーゼルエンジンなどを取り扱い、130年以上にわたって輸送ソリューションを提供してきた会社だ。親会社であるトレイトンは、2023年度の世界シェア第2位を誇る。スカニアのブランド力は確固たるものとなっている。

 また、同じくスウェーデンのボルボ・トラックは、1928年に最初のトラックを製造して以来、欧州最大の大型トラックメーカーへと成長を遂げ、世界シェア第3位を占める。そして、世界シェア1位を誇るのは、ダイムラー・トラックであり、全世界に35以上の主要拠点を持っている。日本のいすゞや日野は、それぞれ世界シェア第5位と第8位であり、海外製トラックのブランド力の高さが伺える。

 もちろん、ブランドイメージは単なる宣伝材料ではない。市場でのシェアを拡大し、世界中で販売されているという事実は、その車両が高い実力を備えている証拠でもある。

 実際、スカニアのトラックは高い耐久性と運転の快適性を誇り、ボルボのトラックは先進的な安全技術やドライバー支援技術に定評がある。これらの品質や企業イメージは、日本の運送業にも大きな影響を与えている。

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