トヨタ、水素で欧州攻略なるか? 中小企業と挑む「脱炭素」戦略! 燃料電池車から水素エンジン車、そしてインフラ構築へ

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トヨタが欧州でモビリティ変革を加速させる。中小企業との連携を強化し、BEVや水素技術を軸にサステナブルな社会の実現を目指す。2023年に発表した「トヨタオープンラボ」は、オープンイノベーションの拠点として始動。さらに、仏HRSやENGIEと提携し、水素燃料補給インフラの拡充を推進。BEV市場での競争が激化するなか、トヨタは次世代電池開発も加速。欧州5億人市場での戦略が注目される。

次世代EVの投入が目前

欧州(画像:Pexels)
欧州(画像:Pexels)

 欧州市場はBEVの普及で先行している。トヨタは2026年の次世代BEV導入を目指し、次世代電池や全固体電池の開発を進めている。

 BEV市場では、伝統的な自動車メーカーに加え、多くの新興メーカーが世界各地で参入し、各社が生き残りをかけて激しく競争している。トヨタにとっても、自動車メーカーとしての真価が問われる領域といえる。

 ハイブリッド車で優位性を持つトヨタだが、BEVを含むモビリティのあらゆる分野に事業を拡大する方針を示し、潤沢な資金を投じて開発を加速させている。

 トヨタオープンラボは、欧州トヨタ、豊田通商、新車サブスクリプションサービス「KINTO」、トヨタ・モビリティ基金、トヨタの投資ファンド「ウーブン・キャピタル」などが中心となって活動している。

 欧州は環境意識やサステナビリティへの関心が高く、トヨタが掲げる六つの戦略分野に関連する研究やスタートアップの動きが活発だ。今後、中小企業とのシナジーによって、新たな成果が生まれる可能性は十分にある。

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