ハイブリッド車はなぜ一部の国で普及していないのか? 日本とは異なる事情がある?【リレー連載】ハイブリッド・ア・ゴーゴー!(10)

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近年、HVの導入が進んでいる。米国では2028年に新車販売の24%を占める見込みだ。しかし、ドイツやノルウェーでは依然としてガソリン車が主流で、特にノルウェーではEVの新車販売が80%に達している。HVの普及にはメンテナンスコストやエネルギー政策が影響しており、バッテリー交換には20万円から40万円の費用がかかる。補助金や税制優遇措置の拡充が求められるなか、環境規制の強化も期待されている。

米国HV市場の急成長

自動車(画像:写真AC)
自動車(画像:写真AC)

 近年、環境問題が注目されるなか、世界各国でハイブリッド車(HV)の導入が進んでいる。HVは、ガソリンエンジンと電動モーターの両方を使うことで燃費を向上させ、環境への負荷を軽減できる車両だ。

例えば、米国では購入時の税制優遇措置やハイブリッド技術の進化、環境意識の高まりなどから、多くの消費者がHVを選ぶようになった。S&Pグローバル・モビリティの推計によると、2023年時点で米国のHV市場は、今後5年間でHVの販売が急増し、2028年には新車販売の

「24%」

に達する見込みだ。

 しかし、すべての国でその人気が高まっているわけではない。一部の国では依然としてガソリン車やディーゼル車が主流だったり、電気自動車(EV)が台頭したりして、HVの普及が進んでいない。

 では、なぜHVが一部の国であまり人気がないのか、その理由をデータや具体的な事例を交えながら解説していく。

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