自動車ショーに「コンパニオン」は必要？ 時代遅れ？ おっさんホイホイ？ 華麗な表現の場？ ジェンダー平等、VR展示…演出のあり方を考える

自動車ショー進化のカギ

　自動車ショーにおけるコンパニオンの役割は、時代とともに変化してきた。かつては華やかな演出が強調されていたが、現在では社会的・文化的背景を反映したより多角的な問題として捉えられるようになっている。自動車業界の進化や消費者の価値観の変化、そしてジェンダー意識の高まりが、コンパニオンの存在に対してさまざまな影響を与えていることは間違いない。ただし、これに対する評価は一様ではなく、批判や支持にとどまらず、複雑な要素が絡んでいる。

　近年、自動車業界は単なる「乗り物」を提供する枠を超え、EV（電気自動車）、自動運転技術、コネクテッドカーなど次世代技術を通じて、モビリティ全体を包括する方向へ進化している。この変化により、自動車ショーも単なる車の展示会から、未来の交通社会やテクノロジーを体感できる場へと変わりつつある。そのなかで、コンパニオンの役割も進化を遂げており、もはや単なる「美の象徴」ではなく、車両技術やブランドメッセージを体現する存在になる可能性がある。例えば、知識提供者やブランドアンバサダーとしての役割を担う場面が増えるかもしれない。