北陸新幹線・小浜ルートが「千年の愚行」と大批判された理由! 自然のみならず「日本人の価値観」も破壊? 京都仏教会・猛反発の理由を熟考する

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北陸新幹線の敦賀以西延伸計画が、「自然と共生する価値観」と「西洋的発展モデル」の間で議論を巻き起こしている。京都仏教会をはじめとする宗教団体がこの計画を批判し、自然破壊を伴う開発が地域の文化や倫理に与える影響を懸念している。未来のモビリティにおいて、東洋的価値観をどのように取り込むかが問われている。

東洋と西洋の自然観対立

北陸新幹線(画像:写真AC)
北陸新幹線(画像:写真AC)

 北陸新幹線の敦賀以西の延伸計画を巡る議論が、経済合理性や地域活性化の枠を超え、深い“文化的な問い”を含む段階に入った。

 特に注目すべきは、京都府内のおよそ1100の寺院が加盟する「京都仏教会」が2024年12月19日、「小浜ルート」対して異議を唱え、「自然を敬い、共存すべき」とする仏教的価値観からこの計画を

「千年の愚行」

と厳しく批判している点だ。東洋の自然観を背景にしたこの主張は、西洋的な発展モデルと東洋的な価値観の対立を浮き彫りにしている。本稿では、小浜ルートを通じて日本が抱える自然観のジレンマについて考察する。

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