「容姿端麗」「愛嬌あり」 キャビンアテンダントの“女性らしさ”はなぜ長年「商品化」されてきたのか? フジテレビ女子アナ問題を通して考える! もはやアイドル化の指摘も
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戦後、日本社会は女性の職業を「商品」として扱い続けてきた。特にCAや女子アナは「企業の顔」として消費され、特に90年代以降、若さとルックスが価値の中心となった。しかし、近年はこの構造に変化の兆しも見える。例えば、フジテレビの女子アナ採用を巡る問題は、単なる一企業の課題ではなく、メディア業界全体の構造的問題を浮き彫りにする。今、女性のキャリアは本当に「商品」から解放されつつあるのか──。
女性職業の商品化

フジテレビの女性アナウンサーを巡る問題は連日注目を集めており、メディア業界全体を揺るがす問題として認識されつつある。しかし、この問題はフジテレビだけに限った特殊な事例ではない。ほかの放送局でも同様の調査が進められており、その本質には長年見過ごされてきた「女性性の商品化」という構造的な課題が存在している。
戦後日本において、女性の職業自体が「商品化」されていたものとして特に目立っていたのは、
・テレビ局の女性アナウンサー
・航空会社のキャビンアテンダント(CA)
だ。このふたつの職種は長年「企業の顔」として演出され、実務能力以上に外見やイメージが重視されてきた。
本稿では、戦後の歴史を振り返りながら、女子アナとCAというふたつの職業がどのように消費され、そして今日に至ったのかを追っていく。