ガスト、デニーズ… なぜ「ファミレス」は郊外に多いのか? いまや高齢者の憩いの場から学生の自習室まで、郊外生活を支える意外な役割とは

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ファミリーレストランは、食事の場にとどまらず、郊外の交通・地域社会を支える重要な「ハブ」として機能している。高齢者の交流拠点や若者の学習スペース、ビジネスの打ち合わせ場所として多様な役割を果たし、EV充電設備やテレワークスペース導入など、今後の進化にも注目が集まる。

送迎や休憩の拠点化進行

ファミレス(画像:写真AC)
ファミレス(画像:写真AC)

 ファミレスは食事の場であるだけでなく、「移動の中継拠点」としての役割も果たしている。

 郊外では親がクルマで子どもを送迎するのが一般的で、塾や習い事の帰りに「ファミレスで待ち合わせる」というシーンは珍しくない。特に、24時間営業の店舗は深夜の送迎時にも利用されることが多い。

 また、幹線道路沿いのファミレスは、長距離移動をしているドライバーにとって重要な休憩地点でもある。高速道路のサービスエリアほど混雑せず、広い駐車場があるため、運転の合間に立ち寄るのに適している。

 さらに、最近ではカーシェアやライドシェアの集合場所としてもファミレスが使われることが増えている。都市部から郊外へ向かう際、駅から離れた住宅地では「◯◯ファミレス前でピックアップ」という形で待ち合わせが行われることが多い。

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