ホリエモン「お台場F1構想」は実現可能? 立ちはだかるFIA基準、ラスベガスGP総費用「760億円」の現実、都民の理解は得られるか
堀江貴文氏が提案した「お台場でのF1とカジノ開催」が注目を集めている。しかし、この構想の実現には多くの障壁が存在する。コース設計の難しさや莫大な財政負担、収益構造の課題、さらにはカジノとの相乗効果の不確実性など、実現には慎重な検討が必要だ。本稿では、これらの課題を掘り下げ、F1開催の可能性を探るとともに、東京におけるモータースポーツの未来について考察する。
場所とカジノ、東京F1の可能性

実業家の堀江貴文氏(ホリエモン)が公開したYouTube動画「【緊急対談】「フジテレビに上納文化はあります」日枝久が作った“歪な構造”を元フジアナウンサー・長谷川豊が猛烈批判」が大きな注目を集めている。2月6日朝時点で視聴回数は641万回を超えており、その反響は非常に大きい。
動画のなかで、堀江氏が提案した「お台場でF1とカジノをセットで開催する」という構想が話題となっている。
「お台場でF1とカジノやって欲しいんですよね。吉村(洋文、大阪府知事)さんたちは大阪に呼びたいと思ってるんだけど、やっぱり東京ですよ。なんだかんだいって東京じゃないですか。東京だったらFIA(国際自動車連盟)もOKすると思うんですよ。日本で鈴鹿と東京やらせてくれと。そりゃOKすると思うんですよ」
大阪のIR(統合型リゾート)計画と連携しながら、F1を東京に誘致すべきだという堀江氏の主張は、一見して非常に合理的に感じられる。しかし、果たしてこれは実現可能な構想なのか、それとも単なる夢物語に過ぎないのか。
本稿では、国際的なモータースポーツ運営の現実、東京都の都市政策、そしてF1がもたらす経済的影響力を踏まえ、この構想を多角的に検証する。さらに、シンガポールGPやラスベガスGPといった他国の事例を参考にしつつ、日本における都市型F1の可能性を探る。