大阪・関西万博跡地に「サーキット案」浮上! F1誘致、本当に必要? それなら梅田・難波で「フォーミュラE」はいかがでしょう

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大阪・関西万博が2025年4月に開幕するなか、万博跡地の利用が注目を集めている。夢洲駅開業により、来場者数が最大13万人を超えると予測され、民間提案から選ばれた未来リゾート構想とサーキット建設構想が議論されている。サーキット建設は経済的波及効果を期待する一方、環境や地域住民への影響を慎重に検討する必要がある。万博跡地の活用が未来都市モデルとして成功すれば、大阪の魅力を国内外に発信する重要な拠点となることが期待される。

万博跡地、未来の舞台

夢洲(画像:写真AC)
夢洲(画像:写真AC)

 2025年4月13日に開幕する大阪・関西万博まで、3か月を切った。2025年1月19日には、万博会場へ唯一の鉄道路線である大阪メトロ中央線の新駅「夢洲(ゆめしま)駅」が開業した。

 万博の来場者目標は約2820万人で、開催期間中に新駅の利用者は最大で1日13万人以上になると見込まれている。さらに、海外からの来場者を後押しするかのように、米国の有力紙ニューヨーク・タイムズが先日、「2025年に行くべき世界52都市」に日本の富山市と大阪市を選出した。

 万博の準備が進む一方で、大阪府と大阪市は万博閉幕後の跡地活用を検討し、2024年9月に民間提案を募集した。対象となるのは、大屋根リングが設置される約50ha(一辺が707mの正方形と等しい)のエリアだ。応募された3件のなかから、万博の理念を継承した未来リゾート構想と、大林組など6社が含まれる

「サーキット建設構想」

の2案が優秀提案として選ばれた。サーキット構想に関して選定会議は、モータースポーツの実施に加え、大阪全体の関連産業への波及・育成効果を期待する意見や、イベントでの幅広い活用を可能にし、万博跡地のまちづくりとして適切な計画であると評価した。

 万博跡地にサーキットを建設することが、夢のある提案なのか、それとも環境や経済にリスクをともなう構想なのか。万博跡地の活用を契機に、日本におけるモータースポーツ領域をどのように広げていくのかを探っていく。

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