高速道路「ETC深夜割引見直し」 結局何が変わるのか? 実施7月延期も、現行制度と新制度の違いとは?

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2024年7月、NEXCO東日本・中日本・西日本の3社が、高速道路の深夜割引制度の見直しを発表。2025年7月の実施を予定しているが、延期の可能性もあり、新制度がどのように利便性を向上させるのか注目されている。

運用開始までの課題と対策

深夜のETCゲート(画像:写真AC)
深夜のETCゲート(画像:写真AC)

 当初は2024年末に見直しが実施される予定だったが、延期された理由はシステム整備の進捗にある。この見直しにより、さまざまなシステムの変更が必要となる。

 例えば、各車両の深夜割引適用時間帯を確認するためのシステムは、従来、高速道路の入線時と退出時の料金所でのETC無線通信専用通信記録を使用していたが、計算方法の変更にともない、本線上のETC無線通信専用アンテナなどからも集計して計算する必要が生じる。

 さらに、ETCマイレージサービスやETCコーポレートへの後日還元型に変更されるため、それらのシステム整備も求められる。延期されたことで、運用開始時期が気になるところだが、2025年1月時点の発表では、

「2025年7月頃」

に見直しが実施される予定である。この見直しまでの期間に、どのような変更が行われ、どのような影響があるのか、十分に周知しておく必要がある。

 ただし、見直し時期が延期されたことで、問題視されている待機車両による高速道路本線上の駐停車や、運送業界や深夜帯に高速道路を利用する人々への負担は依然として続いている。見直し時期の延期は避けられない部分もあるが、問題の深刻化を防ぐための対策も引き続き必要だろう。

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