「自動車会社1社に限定すべきではない」 トヨタ豊田章男会長、CESでモビリティの未来を語る! 日本はスマートシティ業界を制覇できるか?
トヨタ自動車が展開する「Toyota Woven City」が、静岡県裾野市でのモビリティテストコース・フェーズ1完了を発表。2030年に向けたスマートシティ開発が加速する中、日本の都市設計モデルとして注目を集めている。約70万平方メートルの敷地で、360人から将来的には2000人が居住予定。持続可能な社会実現に向けたイノベーションが加速する。
世界各国のスマートシティ戦略
世界各国で進められているスマートシティ事業は、それぞれ異なるアプローチを取っている。北米では、アルファベット傘下のサイドウォークラボがトロントで行っていたプロジェクトが、住民のプライバシー懸念により中断された。
欧州では、アムステルダムやストックホルムにおいて市民参加型のイノベーションが進行し、デジタル技術を活用した都市管理が行われている。
シンガポールでは「スマートネーション」構想が国家主導で進められており、データ分析を駆使して交通網や公共インフラ、行政サービスの効率化を図っている。
一方、中国では深センや杭州にてスマートインフラが広範囲に展開され、カメラやAIを活用した交通管理やデータ監視が進められている。
日本も人間中心設計の知見や高度な技術力を持っているが、スマートシティに求められるIoT(モノのインターネット)分野では他国に後れを取っているのが現状だ。政策面では以前と比べてスピード感が増してきたが、柔軟性にはまだ改善の余地があるといえるだろう。
スマートシティの規模や技術ノウハウは世界トップレベルには達していないため、国際競争力は自動車産業ほどの水準には至っていない。トヨタのウーブン・シティ事業もまだ初期段階にあり、実装段階にある他国の大都市との差が広がっている。
ウーブン・シティでは、モビリティの概念を単なる人やモノの移動だけでなく、情報やエネルギーの流れまで拡大している。外部企業やスタートアップ、自治体と連携し、新しい産業の創出に向けた取り組みが行われている。
イノベーションをリードし、国際市場での競争力を向上させるためには、民間と行政が緊密に連携し、適切なタイミングで規制改革を進めることが不可欠だ。