「自動車会社1社に限定すべきではない」 トヨタ豊田章男会長、CESでモビリティの未来を語る! 日本はスマートシティ業界を制覇できるか?
トヨタ自動車が展開する「Toyota Woven City」が、静岡県裾野市でのモビリティテストコース・フェーズ1完了を発表。2030年に向けたスマートシティ開発が加速する中、日本の都市設計モデルとして注目を集めている。約70万平方メートルの敷地で、360人から将来的には2000人が居住予定。持続可能な社会実現に向けたイノベーションが加速する。
イノベーションの新章

トヨタ自動車の豊田章男会長は、米国の見本市CES 2025で、実証都市「Toyota Woven City(トヨタ・ウーブン・シティ)」のモビリティテストコース・フェーズ1が完了したことを発表した。CES 2018で自動車メーカーからモビリティ企業への転換を宣言してから、7年が経過。スマートシティ産業で世界をリードする可能性について、今後の展望を考える。
静岡県裾野市に進行中のトヨタの都市計画では、ヒト、モノ、情報、エネルギーの4領域においてイノベーションを追求している。LEED for Communitiesプラチナ認証を取得しており、環境に配慮した都市づくりが進められている。敷地面積は約70万平方メートル(東京ドーム15個分)で、今秋以降に約360人の住民が入居し、実証実験が開始される予定だ。将来的には約2000人が住むことが見込まれている。
建設工事が完了し、2025年秋には最初の住民が入居する予定だ。トヨタ社員やその家族、研究者や技術者などが暮らし、新技術の開発に関わっていく。具体的には、スマートホーム技術や次世代モビリティの実証実験が行われ、新たな価値の創造を目指す。
少子高齢化による労働力不足や都市部の環境負荷は、現代社会が直面する重要な課題だ。ウーブン・シティでは効率的なエネルギー利用やAI技術の活用、高齢者支援システムの導入などが進められ、持続可能でインクルーシブな社会の実現を目指している。