ローカル鉄道維持の敵は誰だ? 千葉県「低輸送密度路線」を巡った経営学者が見た、鉄道活性化を阻む社会構造の正体

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2024年11月、JR東日本が久留里線久留里~上総亀山間の廃止を発表した。少子高齢化やモータリゼーションの進行により、地方鉄道の存続が厳しい状況となっている。地域公共交通の再構築が急務であり、持続可能な交通体系の構築が求められている。

ステークホルダー連携による未来の創造

大多喜駅に停車中のいすみ鉄道いすみ350型気動車、2017年11月23日撮影(画像:大塚良治)
大多喜駅に停車中のいすみ鉄道いすみ350型気動車、2017年11月23日撮影(画像:大塚良治)

 鉄道の存続問題は、どのようなまちや社会を築いていくべきかと深く関わっている。

 国としても制度的な対応が必要だが、以前日本経済新聞に掲載された筆者の論考では、不採算鉄道の支援策として、

「1回の乗車につき数円を徴収するユニバーサル料金制度」

を提案した(大塚良治「鉄道の持続可能性を高める方法」『日本経済新聞』2020年9月28日付朝刊)。

 鉄道事業者と企業の協力も重要である。JR東日本は日本郵政グループと連携し、駅と郵便局の一体化を進めている。この取り組みは、鉄道の存在価値向上や地域活性化に寄与するもので、今後のさらなる拡大が期待される。

 鉄道網の未来を描くには、ステークホルダー間の連携が欠かせない。大きな変革も、まずは小さな一歩から始まるのである。

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