宮崎県「東九州新幹線3ルート」調査結果発表も、立ちはだかる財務省5条件の壁! 整備計画昇格の道は本当に開けるのか

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宮崎県は東九州新幹線の3つのルートに関する調査結果を発表した。県や経済界は「新幹線空白県」の解消を期待しているが、実現には財務省という大きな壁が立ちはだかっている。

宮崎~博多間で大幅な時間短縮

新八代駅(熊本県八代市)に停車する九州新幹線(画像:写真AC)
新八代駅(熊本県八代市)に停車する九州新幹線(画像:写真AC)

 県が調査したのは

・基本計画路線となっている小倉駅(北九州市小倉北区)~鹿児島中央駅(鹿児島県鹿児島市)間の「日豊本線ルート379km」
・日豊本線ルートのうち、宮崎駅(宮崎市)~鹿児島中央駅間を先に整備する「鹿児島中央先行ルート103km」
・基本計画路線ではない九州新幹線新八代駅(熊本県八代市)~宮崎駅間の「新八代ルート141km」

の3ルート。2045年に整備が始まり、2060年に開業すると想定した。宮崎駅から博多駅(福岡市博多区)までの

・所要時間
・整備費
・費用対効果(費用便益比。1以上であれば、事業が経済的に有益と評価される)
・開業年の輸送密度(1kmあたりの1日平均輸送人員)

は次のとおりだ。

●日豊本線ルート
・所要時間:1時間38分
・整備費:約3兆8100億円
・費用対効果:1.2
・開業年の輸送密度:1万2416人

●鹿児島中央先行ルート
・所要時間:2時間12分
・整備費:約1兆600億円
・費用対効果:1.0
・開業年の輸送密度:5701人

●新八代ルート
・所要時間:1時間24分
・整備費:約1兆5000億円
・費用対効果:1.2
・開業年の輸送密度:8710人

 宮崎駅前から高速バスで新八代駅へ向かい、九州新幹線に乗り換えるルートの3時間以上に比べ、いずれも大幅な時間短縮が可能だ。輸送密度は全線平均だと日豊本線ルートが高いが、都城市や小林市など県南部では2000~3000人台と極端に落ち込む。整備費は距離が長い日豊本線ルートが大きい。

 宮崎市橘通中央商店街の店主は

「中心市街地の商業は郊外のショッピングセンターとの競争や人口減少で空洞化が進みつつある。地域振興の起爆剤となる新幹線整備には賛成だ」

と期待している。

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