ベンチ1台400万円! 渋谷区113億円公園整備、本当に必要? 公共空間の商業化が浮かび上がらせる深刻問題とは
渋谷区が約113億円を投じ、玉川上水旧水路緑道の再整備を進める中、そのデザイン重視のアプローチに対し賛否が巻き起こっている。地域活性化を狙う一方で、商業化の懸念も浮上しており、投資価値と公共性のバランスを巡る議論が加熱している。
113億円の再整備計画

東京都渋谷区が約113億円を投じて進めている公園の再整備事業が話題になっている――。
議論を呼んでいるのは「玉川上水旧水路緑道」。この緑道は、玉川上水の地下水路に沿って整備されており、笹塚から代々木までのおよそ2.6kmにわたる都市公園だ。これまで、渋谷区は説明会を開催し、2024年12月には計画について理解を深めてもらうための情報発信施設もオープンした。
計画では、パリ在住の建築家・田根剛がランドスケープデザインを担当し、
・歩きやすくデザイン性のある園路
・地域のさまざまな活動ができる広場
・自然環境と一体となった、より充実した遊び場
・散策しながら休憩や会話を楽しめるベンチ
・夜間も安心して利用できる、高さを工夫した照明
・バリアフリーなどに配慮した、誰もが安全に使えるトイレ
などが提案されている。
しかし、高額な費用に対して懸念の声も上がっている。この公園整備における問題点は何なのだろうか。