ベンチ1台400万円! 渋谷区113億円公園整備、本当に必要? 公共空間の商業化が浮かび上がらせる深刻問題とは
渋谷区が約113億円を投じ、玉川上水旧水路緑道の再整備を進める中、そのデザイン重視のアプローチに対し賛否が巻き起こっている。地域活性化を狙う一方で、商業化の懸念も浮上しており、投資価値と公共性のバランスを巡る議論が加熱している。
大資本優先のPark-PFI問題

より深刻なのは、渋谷区がこうした批判の本質を理解していない点である。
この背景には、2017年に改正された都市公園法が導入したPark-PFI(公募設置管理制度)が関与している。この制度は、公園内の施設設置や維持管理を民間企業に委託し、財政負担を軽減することを目的としている。
当初は、既存の都市公園に飲食店や売店を設置し、周辺施設を一体的に整備することが期待されていた。しかし、実際には、公園を
「収益を上げる場所」
にしようとする動きが目立っている。その結果、公園本来の
・自然
・憩いの場
としての機能が犠牲になっている。特に渋谷区は、このPark-PFIを積極的に導入した自治体として注目されており、公園内に商業施設が増加することが、公園本来の機能を損なうとの意見が出ている。
結局、Park-PFIの仕組みは、公園を民間企業が利益を得る場所に変えることを目的としている。利益を得るのは大資本であり、多くの都市公園では、公費で整備された後に、ナショナルチェーンのカフェが低い賃料で進出し、地元の中小企業に影響を与える状況が生じている。
東京都が進めている日比谷公園の再整備でも、イベントスペースを増やして利益を上げようという民間事業者の意向が反映されすぎているという問題が指摘されている。
こうした状況ので、「地域のさまざまな活動ができる広場」などといった言葉で進められる公園の再整備計画が、商業的な目的に偏っているのではないかという疑念が生じるのは自然なことだ。しかし、渋谷区は、公園の再整備に対する商業主義的な懸念を十分に理解していない可能性がある。