内航海運、危機か転機か? 船員不足と老朽化が加速! 取り扱い量1割減の現実、日本の物流が直面する課題とは

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内航海運は、国内の港を結び、日本全国に生活必需品を効率的に輸送する重要な役割を果たしている。しかし、近年では後継者不足や船齢、船員の高齢化などの問題が深刻化しており、多くの船主が撤退せざるを得ない状況になっている。

デジタル革命で挑む海の未来

内航船(画像:写真AC)
内航船(画像:写真AC)

 関係者による議論を重ね、「内航未来創造プラン」が策定された。このプランは、内航海運が安全で質の高い輸送サービスを持続的に提供するための産業戦略である。主に三つの柱から成り立っている。

●内航業者の事業基盤海運事業の強化
 新たな輸送需要を掘り起こし、海運へのモーダルシフトを推進するため、専門委員会を設立している。特に、フェリー・RORO船(貨物を積んだトラックやトレーラーが、そのまま自走して乗り込み運搬できる貨物用船)が見逃していた貨物を確保する取り組みに注力しており、モーダルシフト船の運航情報を一括検索できるシステムの可能性を調査している。

 次に港湾インフラの改善や港湾での物流ネットワーク機能の強化である。年々進む船の大型化に対応し、輸送効率を向上させるため、港湾が果たすべき役割を明確にする中長期政策『PORT2030』を策定した。情報通信技術や自動化技術の実装により、港湾業務のデジタル化を推進し、業務負担の軽減を図っている。

●先進的な船等の開発・普及
 IoT技術を活用した船の開発・普及に取り組んでいる。先進的な要素技術の確立を目指し、自動運航船の実現など、IoTを活用した省力化を推進している。その一環として、2022年2月に「自動運航船に関する安全ガイドライン」を策定した。

 船の円滑な代替建造を支援するため、労働環境改善船等を新たに金利低減措置の対象に加えた。これにより、船および船員の安定的かつ効果的な確保を目指している。さらに、船の脱炭素化と造船業の生産性向上にも注力している。連携型省エネ船の導入を促進し、内航海運の省エネ化・省CO2化を推進している。造船所においては新たな船型開発を強化し、生産性向上のための調査研究事業や設備投資に対して固定資産税の軽減措置を講じている。

●船員の安定的・効果的な確保・育成
 内航船の乗組員養成に向けて、高等海技教育の実現に取り組んでいる。船員教育体制の抜本的な改革を進め、関係機関が連携し、質の高い、事業者のニーズに合った船員の育成を目指している。特に注力しているのは、船員にとって魅力ある職場づくりだ。具体的には、労働時間や労働負荷の軽減、十分な休息環境の整備に取り組んでいる。若年者や女性が定着できる労働環境の実現を通じて、内航海運業界の持続可能な人材確保を図っている。

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