「ロシアにはもう行かない」 各国コンテナ船が相次いで航路を停止、混乱はいつまで続くのか?
ロシアへの制裁品目の追加や国際決済からの排除で、混乱が続いている。ロシア発着のすべてのコンテナ取り扱いを停止した企業もある。
いつまで混乱が続くのか
ロシアは石油や天然ガスといったエネルギー資源を輸出し、工業製品や消費財を輸入するという経済構造になっている。
米国や英国が制裁によりロシア産の石油や天然ガスの輸入を禁止し、EUもロシア依存からの脱却を打ち出したことで、外貨獲得の手段は狭まりつつある。
ネット通販大手のアマゾンがロシアとベラルーシ向けの商品の配送を停止し、ゲーム大手の任天堂もロシア向け製品の出荷を止めるなど、同国での事業を撤退あるいは停止する企業が相次ぐなか、ロシア発着の国際貨物の需要は下がる一方となっている。
積み荷が無い以上、船会社にとってロシア向けの船舶を運航するメリットは非常に少なく、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が継続している限り、こうした状況は続くと見られる。