これからは「都会のど真ん中」に住むべき? ドイツ最新研究が示す、温暖化対策時代の持続可能な暮らしのヒントとは
気候変動対策として「都市に住む」ことが推奨される一方で、コロナ禍や災害リスクが問題となっている。欧州の研究では、自転車利用の増加や自動車所有率の低下が明らかになり、日本の通勤問題にもヒントを与えている。持続可能な都市計画や子育て支援の新しい視点が示され、家族に優しい社会づくりが求められている。
「移動のための住居」という発想転換

この研究結果をふかんすると、「住居からの移動」という考え方から、
「移動のため、あるいは移動を減らすための住居」
という発想への転換が示唆されているように思える。そのなかでも、特に環境に大きな影響を与える車の使用を最小限に抑えることに重点が置かれている。
週末のドライブや休暇の旅行など、移動自体が目的となることもあるが、日常のモビリティの大部分は、必要な場所に行くための手段だ。そのため、必要な場所の近くに住むことで問題は解決できるはずだ。
日本では通勤に多くの時間と労力が費やされており、経済的な生産性が著しく低下していると指摘されている。総務省が行った「社会生活基本調査」によると、1日あたりの通勤時間が最も長いのは神奈川県で110分、次いで千葉県が108分、埼玉県が101分、東京都が97分となっており、首都圏が上位を占めている。
東京での通勤時間がやや短いのは、郊外から都心に通勤している人が多いためだ。効率を上げたいのであれば、都心に住むことがひとつの解決策になる。しかし、住宅価格がネックになっている。