旧「東京モーターショー」開幕まで1か月を切ったのに、全然盛り上がっていない根本理由

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2024年10月に千葉市で開催される「ジャパンモビリティショー・ビズウィーク2024」は、ビジネスマッチングに特化した新しい試みだ。しかし、注目度は低い。昨年の来場者数111万人からの低迷が心配されている中、スタートアップ150社を含む200社が出展を予定している。自動車業界の革新を促進し、次世代モビリティの創出に期待が寄せられている。

JMS2024を盛り上げる自工会

1985(昭和60)年頃の東京国際見本市会場(画像:国土地理院)
1985(昭和60)年頃の東京国際見本市会場(画像:国土地理院)

 JMS2024に「ビズウィーク」という名称が付けられることが2024年8月に発表された。これはビジネスに特化したイベントであることを強調する狙いがある。自工会は、出展企業をサポートするためにさまざまな施策を講じて、イベントの魅力を高める取り組みを進めている。

 まず、出展料を

「無料」

にすることで、出展企業の負担を軽減している。通常、1小間(9平方メートル)の出展料は数十万円から数百万円に達するため、特にスタートアップ企業にとっては大変ありがたい配慮だ。

 次に、ビジネスマッチングを促進するためのオンラインコミュニケーションツール「ミートアップボックス」を8月20日から開設した。このツールでは、参加企業の情報を閲覧したり、商談の予約をしたり、興味のあるプロジェクトに直接オファーを送ったりすることができる。

 プロモーション施策については、2023年のJMS2023開催中に自動車メーカー各社のテレビCMで来場を促していた。しかし、今回はビジネスマッチングに特化した

「平日開催」

となるため、さまざまなメディアを使ったプロモーションが行いづらく、認知度が進まない原因となっている。

 JMS2023では、映画や音楽などの各種イベントに加えて、人気芸人によるお笑いライブや子ども向けの職業体験型施設「キッザニア」とのコラボレーションなど、幅広い世代が楽しめるイベントが多かった。しかし、2024年はそうした集客企画が期待できず、集客力をどう高めるかが課題となっている。

 2023年のCEATECの来場者数は9万人近く、コロナ禍前の2019年は1.7倍の約15万人だった。最新技術が一堂に会するイベントとしての認知度が高いCEATEC2024からJMS2024への来場者の流入に期待したいところだ。

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