ハンマーで叩き壊される日本車! 80年代のジャパン・バッシングと、白人貧困層出身「副大統領候補」の時代的因縁
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トランプ氏が副大統領候補に指名したJ.D.バンス氏は、オハイオ州出身の白人労働者階級で、ラストベルトの象徴的存在である。彼の起用は、トランプ氏の再選戦略において重要な役割を果たすと見られ、特に過去の選挙で苦戦したラストベルトでの支持拡大が期待される。
再生を目指す白人労働者

副大統領候補となったバンス氏は、ラストベルトの白人労働者階級の出身で、かつアメリカンドリームの体現者であり、エスタブリッシュメント(既存の支配層)を敵視しており、トランプ氏の掲げる
「MAKE AMERICA GREAT AGAIN(MAGA、米国を再び偉大な国に)」
の実現に適した人物かもしれない。一方で、彼の過去の言動や書物から、本当にトランプ主義者(米国第一主義、ポピュリズム、反移民感情などを持つ)なのかと懐疑的に見る意見や、トランプ氏を際立たせる
「触媒」
にすぎないという意見も少なくはない。
それともうひとつ、トランプ氏が再選したあかつきには、バンス氏へのバトンタッチを狙っているともささやかれている。もちろん、
・グリーンエネルギーの否定
・化石燃料への回帰
・移民政策
・ウクライナ問題
・北大西洋条約機構(NATO)
との関係など、多岐にわたるトランプ氏が掲げる政策が、バンス氏の考えとどこまで一致するか不明である。
しかしながら、エスタブリッシュメントによる政策の下で苦しんできた労働者階級に手を差し伸べ、国際貿易を減らして国内生産を増やし、移民を抑制して雇用を増やす方向性は変わらないかもしれない。
トランプ氏からバンス氏と足かけ12年共和党政権が続くと、
「4年間我慢すればいい」
ではなく、米国市場へのアクセス方法がさらに大きく変化し、さらに難しくなる可能性がある。