いつまで荷主にナメられるのか――もはや爆発寸前、中小「運送会社」の“積年の恨み”の正体

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これまで運送会社の多くが、荷主に虐げられ、辛酸をなめさせられてきた。なぜ、運送会社はここまで立場が弱くなってしまったのか?運送会社が荷主に対して抱いてきた、積年の恨みの正体を解き明かす。

「いいよ、他にも運送会社はたくさんあるんだから」

物流トラック(画像:写真AC)
物流トラック(画像:写真AC)

 1990(平成2)年に施行された物流2法(貨物自動車運送事業法、貨物運送取扱事業法)による

「規制緩和」

は、結果として、運送会社とメーカー・卸・小売りなどの荷主の間にあったパワーバランスを大きく変えた。1990年代なかば、約4万5000社だった国内運送会社は、2000年代なかばには6万社の大台を超えた。わずか10年で

「1.5倍」

まで急増したことになる。

 契機となったのは、「トラック運賃の届け出規制の緩和」である。それまで認可制だったものが、1990年には事前届け出制、2003年には事後届け出制へと規制緩和されたのだ。結果、運送ビジネスは

「過当競争」

に陥り、荷主と運送会社のパワーバランスは、大きく荷主側へと偏った。

「ウチの取引に文句があるの? だったらいいよ、辞めてもらって。だって、運送会社は世の中にたくさんあるんだから」

運送会社がモノをいおうものならば、荷主はこうして運送会社を脅した。特にその犠牲となったのが、中小の運送会社だ。

 そもそもの話として、トラック輸送ビジネスは差別化が難しい。トラック輸送を行う諸条件(日程や配送条件、荷姿、荷役や待機の有無など)を決めるのは、発荷主と着荷主である。運送会社は、発荷主と着荷主が決めた運送条件に従って、

「荷物を運ぶだけの立場」

である。確かに、

・特殊な荷物を運ぶ
・特殊な仕様を備えたトラックを保有しそのノウハウも備えている

ような運送会社は、トラック輸送の品質で勝負することができる。だがこれはごく限られた例外であり、世の中の運送会社の大多数、特に中小運送会社はそのような差別化手段は持たない。

 結果、競合他社との差別化手段の筆頭は「運賃」となった。安売りが、競合他社との差別化を図る最大の武器となったのだ。だが安売りには限界がある。そこで生じたのが、

「荷主のわがままをどれだけ受け入れられるか」

という差別化手段だった。

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