東京で全然見かけなくなった「シアトルズベストコーヒー」が、九州に今でもやたらと多いワケ【連載】移動と文化の交差点(6)

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シアトルズベストコーヒーは、九州で急成長中。福岡を中心に、交通利便性の高い駅構内で展開し、地域経済にも貢献している。

「シアトル系」の由来

シアトルズベストコーヒーが期間限定商品として販売する「フルーツクーラ3種」「フルーツソーダ3種」(画像:JR九州ファーストフーズ)
シアトルズベストコーヒーが期間限定商品として販売する「フルーツクーラ3種」「フルーツソーダ3種」(画像:JR九州ファーストフーズ)

 シアトルズベストコーヒーは、スターバックスコーヒーと並ぶシアトル発祥のコーヒーチェーンとして知られている。

 シアトルのピュージェット湾に浮かぶバション島に原点である最初の焙煎所を建てたのが始まりで、現在はここにショップがあり、ファンの“聖地”となっている。創業は1970年だ。

 後発のスターバックスコーヒーは、1971年にシアトルのパイクプレイスマーケットの一角にオープンし、この地が“聖地”である。1号店の限定タンブラーなど、記念グッズも数多く販売されている。

 2003年、スターバックスコーヒーは北米事業について、シアトルズベストコーヒーを買収した。 そして2022年、スイスの多国籍企業ネスレは、スターバックスコーヒーからシアトルズベストコーヒーを買収する計画を発表した。

 タリーズコーヒーも1992年にシアトルで誕生したため、これら三つのコーヒーチェーンは「シアトル系」と呼ばれる。

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