東京で全然見かけなくなった「シアトルズベストコーヒー」が、九州に今でもやたらと多いワケ【連載】移動と文化の交差点(6)

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シアトルズベストコーヒーは、九州で急成長中。福岡を中心に、交通利便性の高い駅構内で展開し、地域経済にも貢献している。

フランチャイズで全国展開

JR九州ファーストフーズのウェブサイト(画像:JR九州ファーストフーズ)
JR九州ファーストフーズのウェブサイト(画像:JR九州ファーストフーズ)

 JR九州の子会社で、主にJR九州グループの施設内でファストフードブランドのフランチャイズを運営しているJR九州ファーストフーズ(福岡県福岡市)は、2002年に佐世保店でシアトルズベストコーヒーのフランチャイズ展開を開始した。

 以来、店舗網を拡大し、2019年には首都圏から関西圏までの既存店の約3割を新たに取得した。この時点で、国内65店舗のうち46店舗、全店舗の約7割がJR九州ファーストフーズの運営となった(都市商業研究所・2019年4月23日付け記事)。なお関西では、ハマヤコーヒーが6店舗を運営している。

 JR九州ファーストフーズ運営下のシアトルズベストコーヒーではシナボン併設店も出店しており、2018年にはスターバックスコーヒーのほか、サブウェイ、ミスタードーナツ、ケンタッキーフライドチキン、モスバーガーとフランチャイズ契約を結んでいる。

 冒頭の、シアトルズベストコーヒーが九州に多いのはこのためである。日本でさまざまな変遷を経て、現在に至っているのだ。同チェーンのウェブサイトを改めて見たところ、現在は

・関東:8店舗(11%)
・近畿:17店舗(25%)
・中国/四国:4店舗(6%)
・九州/沖縄:40店舗(58%)※沖縄は現時点で0店舗

と書かれていた。

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