「働かない社員」を簡単にクビにしてはいけない! 昭和の炭鉱労働者に学ぶ、日本人が失った真の「生産性」とは
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かつて福岡県の筑豊地方には多くの炭鉱会社があった。その従業員のなかに「スカブラ」と呼ばれる、従業員同士の“潤滑油”のような役割を果たす人たちがいた。現代社会は「スカブラ」から何を学べるか。
「スカブラ」を現代でいかに再現するか
このように遠い昔の炭鉱にいた「スカブラ」社員は今も一定の意味を持つように思える。
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ただ、同じように「仕事せずにぶらぶらしていいよ」と誰かを指名しても、働き方改革やリモートワークなど環境の違う現代では再現できなさそうだ。今、同様の効能を組織にもたらすためには、もう少しシステマチックにやる必要がある。
例えば、特定の人をずっと「スカブラ」にするのは難しそうなので、
・日替わり「スカブラ」
・テンポラリー(一時的な)「スカブラ」
としてやるのが近年はやりの1on1ミーティングかもしれない。多くの会社が真面目に取り組む
・運動会
・誕生日会
などの社内イベントは誰もが「スカブラ」になる機会かもしれない。
正式な「スカブラ」として組織横断的なコミュニケーション活性化をミッションとする「組織開発マネジャー」を置く会社もあれば、「メンター制度」を導入して、新人や若手にとって自分だけの「スカブラ」先輩を作ってあげる会社もある。
どういう形で「スカブラ」を再現するかはその会社の制約条件次第だが、「スカブラ」がもたらしていた機能自体は現代でも必要であるから、自社に「スカブラ」的社員や機能があるかどうかは確認すべきであろう。