トランプ当選で、NATOが形骸化? ほくそ笑むプーチン、ロシア撤退の「日本車メーカー」は今後どうなる

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日本の自動車メーカーが脱ロシアのドミノ現象を起こした背景には、政治的緊張が長期化することは避けられないという判断があったことは想像に難くない。3月に大統領に当選したプーチンは15万人を追加動員する大統領令に署名し、ウクライナでの攻勢を強める構えだ。

大手自動車メーカー、ロシア撤退相次ぐ

3月9日、米国ジョージア州ローマで行われた「投票率アップ集会」で演説するドナルド・トランプ元米大統領(画像:EPA=時事)
3月9日、米国ジョージア州ローマで行われた「投票率アップ集会」で演説するドナルド・トランプ元米大統領(画像:EPA=時事)

 ロシアによるウクライナ侵攻から2年以上が経過しているが、日本の大手自動車メーカーの間ではロシアからの撤退が相次いだ。

 侵攻から半年あまりが経過した2022年9月、トヨタ自動車はサンクトペテルブルクにある工場を閉鎖し、ロシアでの生産から撤退すると発表し、その後同工場はロシア産業貿易省傘下にある「自動車・エンジン中央科学研究所」へ譲渡され、国有化された。

 その翌月には日産自動車もロシア事業からの撤退を表明し、現地の子会社であるロシア日産自動車製造会社の全株式を自動車・エンジン中央科学研究所に1ユーロで譲渡する方針を明らかにした。

 その後、同年11月に全株式の売却が完了し、日産のサンクトペテルブルク工場は自動車・エンジン中央科学研究所への譲渡後、ロシアの乗用車最大手アフトワズが2022年末から自動車生産をその工場で開始した。

 マツダも11月、ロシアからの撤退を表明し、ロシアで製造を手がける大手自動車メーカー「ソラーズ」との合弁会社の株式を同社に1ユーロで譲渡することを明らかにし、いすゞ自動車も2023年7月、トラックの生産や販売などのロシア事業からの撤退を発表し、子会社の株式を現地の自動車大手ソラーズに譲渡したと発表した。

 大手自動車メーカーの間で生じたドミノ現象的な脱ロシアの背景には、この政治的緊張が長期的に続くことが避けられないとの判断があったことは想像に難くない。

 そして、その判断どおり、今日のウクライナ戦争は長期化が間違いない状況だ。3月の大統領選挙で5選を果たしたプーチン大統領は最近、追加で15万人を動員する大統領令に署名し、今後ウクライナでの攻勢をいっそう強めていく構えだ。

 一方、ウクライナ側の劣勢は顕著で、ゼレンスキー大統領は米国からの軍事支援が停止されれば戦争に負けると繰り返し主張し、両国が置かれる状況は全く異なる。

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