教習所の「存在価値」が上昇中? 活躍の場は教習から障がい者支援まで、社会的使命と採算性の両立に課題も
教習所は、障がい者や脳卒中患者の“運転再開”にも関わっている。今回は、その存在意義について考える。
改造車を活用した運転技能講習

教習所は、左足のアクセルペダルのために改造された自動車があり、障がい者のための運転技能講習も行っている。以下はその活動の一部である。
障がい者のための運転技能講習では、特殊な車両を使用することもある。
例えば、右足を切断した場合、左足だけで運転できるようにアクセルペダルとブレーキペダルを改造することがある。画像では、アクセルペダルは左側に、ブレーキは真ん中にある。アクセルペダルを踏み込むと、既存のアクセルペダルと連動する。
改造車の運転評価には教習所での運転が必要で、各リハビリテーション病院は改造車を所有する事業所と連携している。実際、足の切断後はすべての操作に左足を使うため、練習が必要となる。教習所では、安全な環境で練習できるので心強い。
しかし、改造車を所有していない教習所もある。その場合は、前述の左足用アクセルを貸し出すことも可能で、必要に応じて相談している。また、各市町村単位で補助金が導入されており、補助金額については問い合わせが必要だ。
左足アクセルペダルのほか、両手だけで運転できる装置もあり、教習所はその訓練に大きな役割を果たしている。一方、民間企業である教習所に、少数の障がい者に運転支援や自転車の安全運転教育を求めるには、前述のとおり、その利益も考慮する必要がある。