「開業効果あんまり」 西九州新幹線の“長崎ブーム”お寒い現状、街並み激変も 役所「乗り換え連続ネックか」のホンネ
西九州新幹線の開業という100年に1度の変革期を迎えた長崎市。市は一連の再開発事業で人を呼び込もうとしているが、西九州新幹線の全線開通の兆しはまだ見えない。
2回の乗り換えが障害に

長崎市を訪れる人の数は増えている。JR九州によると、西九州新幹線の開業後1年間の利用客は242万人で、1日平均乗車人数は約6600人。2018年度の在来線特急利用客数を2%上回った。2023年11月には利用客がさらに増え、1日平均乗車人数が7800人に達している。
2023年9月時点で他の新幹線はコロナ禍前の8割程度までしか利用客が戻っていないところが多かった。長崎県新幹線対策課は
「コロナ禍前の2%増という数字に開業効果が表れた」
と見ている。
福岡市と長崎市を結ぶ高速バスも利用客が約4割増えた。長崎市内の主要観光施設の入館者数は既にコロナ禍前の水準に戻っている。しかし、旅行会社や商店主の中には
「確かに人は増えたが、全国的な“長崎ブーム”といえるほどではない」
という声がある。
多くの人が問題点として指摘するのは、西九州新幹線が在来線特急との
「リレー方式」
で開業したことだ。関西から新幹線で来た観光客は佐賀県鳥栖市の新鳥栖駅で在来線特急、さらに武雄温泉駅で西九州新幹線に乗り換えなければならない。
その結果、長崎市に集まるのが西九州新幹線沿線の人中心になっている可能性があるわけで、長崎市観光政策課は
「乗り換えの連続がネックになっているのかもしれない」
と分析している。長崎市の思案橋で飲食店を営む女性は
「県内から来る人は増えたが、県外の人はそれほどでない。開業効果は思ったほどでなかった気がする」
と肩を落とした。