ブレーキから足を離すと動き出す! AT車のこんな「クリープ現象」が最近消えつつあるワケ

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AT車では、ブレーキペダルやアクセルペダルから足を離したときにクリープ現象が発生する。ただ、近年は発生が少なくなっている。なぜだろうか。

利便性と注意ポイント

信号待ちのクルマ(画像:写真AC)
信号待ちのクルマ(画像:写真AC)

 前述したように、クリープ現象を軽減する動きはあるが、一部の自動車メーカーは人工的に再現する技術を開発し、運転のアシストとして機能させている。それはなぜか。

 クリープ現象の最大のメリットは運転のしやすさにある。例えば、信号待ちや渋滞の際、ドライバーはブレーキから足を離すだけで車両をゆっくり動かすことができ、アクセルペダルに余計な微調整を加える必要がない。そのため、

「ドライバーの疲労が軽減」

され、スムーズな運転が可能になる。

 また、車両の制御性を向上させる効果もある。特に坂道発進時、車両が後退することなくスムーズに発進できるため、安全性が高まる。このように、クリープ現象は運転の利便性だけでなく、安全性にも貢献しているのだ。

 ただし、使い方を誤ると重大な事故につながることも忘れてはならない。特に、信号待ちや渋滞時に事故が起きやすく、インターネット上には次のようなコメントがあふれている。

「前のクルマに近づきすぎて、ブレーキを踏もうとしたら誤ってアクセルペダルを踏んでしまった」
「落ちていたものを拾おうとしたとき、ブレーキペダルの踏み込みが甘かったために、前のクルマと衝突してしまった」

このように、クリープ現象による事故は不注意によるものも報告されているので、常に注意を払う必要がある。

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