日本、中国人向けビザ免除「真剣に検討」すべき理由

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新型コロナウイルスがまん延する以前は、中国を訪れる日本人は15日以内の滞在であればビザなしで入国できた。これは、日本が中国の要求する相互主義に応じようとしないため、再開されていない。

相互ビザ免除で拡大する他国

飛行機(画像:写真AC)
飛行機(画像:写真AC)

 インバウンド需要が戻らない結果、航空路線にも影響が出ている。中国路線が“ドル箱”だった茨城空港では、2023年8月に再開した上海便が10月下旬から運休している(2024年3月までと発表)。

 アジア各国との路線が多い福岡空港でも、中国便はコロナ禍以前の水準に回復していない。以前には、各地の地方空港がインバウンド需要を見込んで中国路線の運航を開始していたが、再開の見通しはほとんど立っていない。

 このように、ビザの相互免除を実施することで中国人旅客の需要を狙う国が増えるなか、日本は明らかに後れをとっている。実際、2023年の福島第一原発の処理水問題など、日中間には大きな隔たりがある。日本経済新聞の中国語サイトに掲載された1月26日付の記事でも、次のような問題点が挙げられている。

「日本が相互主義を実行するのが難しい理由は、日本に来る外国人による犯罪に関係している。別の日本政府関係者は、『党内に対中強硬派が多い自民党の同意を得るのは難しい。かつてインバウンド観光客の拡大に前向きだった菅前政権でも実現しなかった』という」

 それでも、相互ビザ免除で得られるメリットは大きい。煩雑なビザ手続きがある限り、日中間のビジネスは停滞し、インバウンド需要は増えないだろう。

 特に日本は、コロナ禍以前に中国への航空路線の開発やクルーズ船の寄港に投資した分を回収できていない。政治的な溝はあるものの、日本と中国が重要なビジネスパートナーであることは明らかだ。ビザ免除の決断が期待される。

 経済にまず重点を置き、イデオロギー論争は当面「棚上げ」だ。

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