「西九州新幹線」未整備区間に“新ルート”浮上、これでようやく膠着状態打破となるのか?
未整備区間の整備方針が決まらず、足踏み状態が続いている西九州新幹線に新たな動きが出てきた。与党の検討委員会では新ルートが浮上しており、膠着状態を打破できるのかどうか。
ボールは国交省やJR九州へ

これに対し、JR九州の古宮洋二社長は1月25日の記者会見で
「佐賀駅を通るルートが一番利用しやすく、経済効果が出る」
と従来通りの立場を強調した。久留米ルートに対しては
「遠回りになって時間がかかるうえ、運賃が高くなる」
と問題点を指摘している。
ただ、未整備区間のルートについてさまざまな意見が出始めたことを「一歩前進」と評価した。佐賀県と国交省鉄道局の話し合いが2023年末に10か月ぶりに再開され、膠着打開を模索し始めたことも念頭に置いた発言と見られる。
西九州新幹線部分開業区間の開業後1年間の1日平均乗客数は約6600人。国交省は2022年に特急料金を認可した際、需要予測を約7300人としていた。予測を下回った理由としてはコロナ禍だけでなく、乗り換えの煩雑さが影響したと考えられる。利用促進には乗り換えの解消が欠かせない。
今のところ、国交省やJR九州は新ルートに歩み寄る姿勢を見せていないが、近い将来、新ルートの採用で早期の全線フル規格化に踏み切るか、あくまで経済効果にこだわり、佐賀県に同意を強いる正面突破を図るかの二者択一を迫られる可能性がある。
斉藤鉄夫国土交通相は2023年末の記者会見で佐賀県と国交省の話し合いが再開されたことについて
「素直な意見交換ができたことは一定の意義があった」
と述べた。膠着状態を打開できるのか、ボールは国交省やJR九州に渡っているようだ。