佐賀県民が「信号のない横断歩道」で一時停止しない理由 ノンビリ気質なのになぜ?
JAFが10月、「信号機のない横断歩道」における歩行者優先についての実態調査を発表した。九州地方のなかで佐賀県の「一時停止率」が低かった。なぜなのか。
ドライバーの約4割が一時停止
あなたは車を運転しているとき、信号機のない横断歩道で歩行者が見えたら、車を止めるだろうか。また、それを「常識」と思うだろうか。日本自動車連盟(JAF)が毎年実施している「信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査」が10月24日に発表され、各都道府県の交通マナーの違いが話題になっている。
調査は、2016年からJAFが信号機のない横断歩道における車の「一時停止率」の向上をはかって実施しているものだ。
まず大前提として、歩行者優先のルールについて確認したい。車を運転中に、歩行者や自転車を確認した場合、一時停止して通行を妨げないことがドライバーの義務である。また、道路交通法では歩行者や自転車の有無が確認できない場合、停止位置で止まれるような速度で走らねばならないことも明記している。ということで、横断歩道を渡ろうとしている歩行者が見えた場合、当然停止だ。
しかし、渡ろうとしている歩行者が見えてもブレーキを踏むドライバーは少ない。今回公表された調査結果では、歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車は全体の
「39.8%」
で、前年度比9.2ポイントの増加となった。
近年、一時停止マナーが叫ばれ、警察による取り締まりも盛んなため、停止するドライバーは増えている。調査を開始した2016年はわずか7.6%だったので、5倍以上の増加だ。ただ、それでも約6割が停止していないのである。