「羽田空港衝突事故」とは何だったのか? エアバス・ボーイングの明暗くっきり、管制負担も増加の一途か
1月2日に発生した羽田空港衝突事故。同事故は発生以来、さまざまなメディアで報道されている。本稿では、いくつかの視点から事故を振り返ってみよう。
エアバスとボーイング、安全性の明暗

海保機が滑走路に長時間止まっている状況を把握できなかったのかなど、管制側にも疑問の声が上がっている。
JALと海保機との交信内容は記録されており、今後の検証が待たれる。当面、混雑空港の安全性を向上させるために何をすべきかを生産的に検討しなければならない。そのためには担当者の責任を追及するのではなく、状況を改善する努力を優先すべきなのはいうまでもない。
海上保安庁としては、能登半島地震の被災者支援が目的であっただけに、誠に残念ではあるが、活動に支障をきたすことのないよう、支援体制の復旧が望まれる。
今回の事故は機体自体の欠陥によるものではない。したがって、航空機メーカーであるエアバスに責任はないが、同社は原因究明のために専門家からなる調査チームを日本に派遣するといち早く発表した。言葉は悪いが、エアバスにとって航空機の耐火性など自社製品の品質を検証するよい機会となった。
一方、ほぼ同時期(1月5日)に発生したアラスカ航空のボーイング737MAX9型機の離陸中に非常ドアが吹き飛んだ事故では、ボーイングの製造者責任が厳しく問われ、同機は運航停止処分を受けた。
この機種はボーイングの主力機だが、過去にも墜落事故を起こしており、今後の航空会社への納入に大きな障害となることは間違いない。この一週間、エアバスとボーイングの明暗がくっきりとわかれた。