世界最高峰の自動運転技術 「ウェイモ」がひた走る、配車サービスとトラック輸送の現在地

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世界最大級のテクノロジー見本市「CES2022」にWaymo(ウェイモ)がバーチャル出展を行い、同社役員らがウェイモのストーリーについて語った。近年、完全自動運転車両を使用した配車サービスの「ウェイモ・ワン」や、自動運転トラックを使用した輸送サービスの「ウェイモ・ヴィア」などにも取り組んでいる同社。その動向について振り返る。

自動運転輸送トラックの実用化にも着手

 2022年1月には中国メーカーのGeely(吉利)と提携し、100%電気自動車の自動運転配車サービス車両の開発に着手した。ウェイモはこれまでベース車両にジャガー「I-PACE」やクライスラー「パシフィカ」を使用してきたが、世界的な脱炭素化の流れを受け、ここにピュアEVを加えた格好だ。

 また、自動運転トラックを活用した輸送サービスの「Waymo Via(ウェイモ・ヴィア)」は、2020年3月のサービスリリースから2年が経過しようとしている。2021年はグローバル大手物流事業者であるUPSとの提携を拡大し、テキサス州でClass 8(GVW15t以上)の自動運転トラックを使用した貨物輸送を行った。

 加えて、北米で物流事業を手掛けるJ.B. Hunt(J.B.ハント)との提携を長期戦略的提携に拡大し、J.B.ハントがウェイモ・ヴィアの完全自動運転トラックを用いた貨物輸送サービスの最初の顧客になることを発表した。

 他にも北米最大級のスーパーマーケットチェーンであるAlbertsons(アルバートソンズ)と初のE2E(エンド・ツー・エンド)食料品配送パートナーシップを締結し、今年からサンフランシスコ地域で食料品の自動配送を開始する予定だという。

 2030年にグローバルで約3700億ドル(約43兆円)規模になると見込まれているライドシェア市場と、2025年にグローバルで約17億ドル(約2000億円)規模になると見込まれる自動運転トラック市場の双方において、ウェイモは今後も大きな存在感を示していくだろう。自動運転のトップランナーであるウェイモの今後の動向には、引き続き要注目だと言える。

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