登戸駅「南側再開発」で周辺はどう変わる? かつてはスーパーマーケット“真空地帯”も、今後大きな伸びしろか
登戸駅南側の再開発で、この地域はどう変わるのか。現在、小田急線の西側には医療モールや飲食店が目立つ。
再開発で期待される変貌

登戸駅南側の再開発で、この地域はどう変わるのか。現在、小田急線の西側には医療モールや飲食店が目立つ。
例えば、マルエツ登戸駅前店が入っているビルは、同店を除き、内科、小児科、眼科、歯科、薬局、東進ハイスクール(学習塾)で構成されている。これは、マンション開発によってファミリー層が増え、それに対応する店舗や施設が増えたことを示している。再開発によって、南側でも同様に店舗や施設の増加が期待されるかもしれない。隣接する向ヶ丘遊園駅北口の再開発の一環として建設された「アトラスタワー向ヶ丘遊園」(地上23階、高さ79m)でも現在、低層階に店舗や医療モールを備えている。
こうした地域の変化を踏まえ、川崎市は両駅間に長さ400m、幅16mの道路「登戸2号線」の整備を計画している。この道路沿いには、1階が店舗、2階が住居となる路面店を配置し、休日には歩行者天国を想定している。
また、周辺の市道では無電柱化工事を進める予定だ。現在、登戸駅周辺は自動車の交通量が多い割に歩道の整備が行き届いていない。歩行者が歩きやすい道路や歩道が整備されれば、一帯だけでなく地域全体が活気づくだろう。
東京の私鉄沿線の再開発では、駅周辺にタワーマンションが建ち、生活に密着した店舗や施設が集積している例が多い。これに対し、小田急線沿線は新宿へのアクセスがよいにもかかわらず、タワーマンションの開発があまり進んでこなかった。そのため、駅周辺は店舗が充実していないところが多い。
そんななか、登戸駅南側の再開発は沿線地域の再開発を促す効果がある。今後の動向に期待したい。