屋根付き当然? ロンドンの「バス停」が日本より一歩も二歩も先を行っている理由
ロンドンのバス停には、ほぼ屋根が付いている。ところどころにしか付いていない東京と比べて、優れているのではないか。
ロンドンのバス停の屋根

筆者(鳴海汐、日英比較ライター)は2022年の夏をロンドンで過ごし、「どこのバス停にも屋根が付いている」という、英国の底力のようなものを感じた。海外がむやみにすごいというつもりはないが、東京のバス停には、ところどころにしか屋根が付いていない事実と比べれば、素直にすごいと思う。
屋根があると、雨だけでなく、夏の強い日差しを遮ることができる。サイドには壁があって、風を防ぐことができる。よって、「バス・シェルター」と呼ばれている。
天井には電灯が付いているので、夜に人気のない場所にいる不安感を和らげてくれる。だいたいベンチがあるので、座って待つことができる。電子掲示板が付いているところでは、各路線のバスの接近状況が一目でわかる。ゴミ箱がバス停に設置されているところもある。ないところでも、わりと近くに見つかる。
さらには、バス停の名前とともにアルファベットが記されていて、スマートフォンで経路を調べたあと、のぼりくだりや路線違いなどで複数バス停があるときに、どれが該当のバス停なのかわかりやすくなっているのも秀逸だ。
ロンドンといっても広いので、例えば寂れたエリアには屋根なしバス停があるのかと考え、いろいろ見てまわったが、これがめったに見つからない。ようやく見つけたシェルターなしバス停は3か所だった。
ひとつ目は都心にあり、大きな駅舎がすぐ脇にあるところ。ふたつ目は斜め前に駅舎があり、バス停の上は木が茂り、雨や日差しをしのぎやすいところ。三つ目は近くの反対車線のバス停には屋根があるところ。
つまり、近くには屋根があり、雨宿りなどが可能となっている。