イタリア「一帯一路」離脱も、中国の主眼はすでにグローバルサウスに置かれている

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「一帯一路」に参加していたイタリアが、正式に離脱を発表した。これより、中国が発展途上国や新興国との関係を強める動きが注目されている。

離脱の影響と意義

イタリアの国会議事堂(画像:写真AC)
イタリアの国会議事堂(画像:写真AC)

 こうしたなか、2022年10月に就任したジョルジャ・メローニ首相は、経済効果の乏しい一帯一路の見直しを検討し、中国の李強首相との会談で離脱の意向を非公式に伝えた。コンテ政権に代わって誕生したメローニ政権は、コンテ政権が中国企業の投資を導入することで財政難を解決するという目的を実現できなかったと非難している。

 しかし、この決定についてはさまざまな意見が存在する。ジェノバ港への投資は実現しなかったものの、中国からの投資はまだ続いており、決断を下すのは時期尚早だという意見もある。コンテ政権の一帯一路参加の中心人物とされるミケーレ・ジェラーチ前イタリア経済開発省政務次官は、

「離脱にはメリットがない」

と今回の決定を批判している。離脱に対する認識も、欧州諸国と中国の間で大きく異なっている。多くの西側諸国は、イタリアの離脱を一帯一路の行き詰まりと見ている。一方、中国はそれほど重要視していない。

 中国国内の報道によると、イタリア政府は一帯一路に参加しつつも、一部の中国企業にに対して投資阻害行為があったとされている。

 例えば、2023年6月、メローネ政権はイタリアのタイヤメーカー・ピレリに介入し、筆頭株主である中国国有の大手化学企業・中国中化集団が最高経営責任者(CEO)の指名権を得るのを阻止したと報じられた。こうした行為は、中国側の対伊投資意欲を減退させ、両国間の経済協力にも影響を及ぼしている。

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