「武蔵小杉」「武蔵浦和」「武蔵小金井」 なぜ“武蔵”のつく駅名は21個もあるのか?

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関東地方には「武蔵」の名を冠した駅が合計21もある。東京が最も多く11駅、次いで埼玉と神奈川が5駅ずつだ。なぜこんなに多いのか。

駅数は合計「21」

武蔵小杉駅の駅名標(画像:写真AC)
武蔵小杉駅の駅名標(画像:写真AC)

「武蔵」の名を冠した駅が合計21もある。東京が最も多く11駅、次いで埼玉と神奈川が5駅ずつだ。なぜこんなに多いのか。

 この「武蔵」は旧国名に由来する――と説明されることが多い。インターネットで「武蔵の付く駅」というキーワードで検索してみると、「武蔵国(むさしのくに)」に由来するという説明がいくつか出てくる。

 武蔵国とは現在の

・東京都
・埼玉県
・神奈川県川崎市/横浜市

にあたる地域を占めていた旧国名だ。確かに21駅すべてが武蔵国の域内にある。したがって、旧国名に由来する「武蔵」が駅名に使われたと考えるのが自然である。

 しかし、これは状況証拠にすぎない。駅名を決める際に、旧国名由来で武蔵を使ったことを記した資料が見当たらないのである。

 もうひとつ不思議なのは、「21」という数である。なぜこんなに多くの駅名に「武蔵」が使われているのか。こちらをインターネットで調べると、

「駅名の重複を避けるため」。

という説明がいくつも出てきた。

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