最近、街のあちこちで「色のついた道路」を見かけるワケ

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道路を普段走っていて、交差点や道路の脇がペイントされているのを見たことがあるだろうか。

カラー舗装の多彩な役割

カラー舗装(画像:写真AC)
カラー舗装(画像:写真AC)

 道路を普段走っていて、交差点や道路の脇がペイントされているのを見たことがあるだろうか。これは「カラー舗装」と呼ばれるもので、道路に色をつけて危険であることを知らせたり、道路脇や自転車横断帯を示していたりする。塗られている色や場所によって伝えたいメッセージは異なっている。

 全国道路標識・標示業協会の資料によると、路面に色を塗ることによって

・視環境の改善による抑止力の強化
・滑り止め効果による交通安全対策
・歩道道部の確保による歩行者保護
・目標物の表示

といった効果や目的を狙っている。

 香川県が発表したデータによると、カラー舗装された交差点での事故は約52%減少し、そのうち正面衝突事故はなんと68%も減少したという。国土交通省のデータによると、生活道路内で路側帯をカラー舗装したところ、舗装前と比べ、通行車両の速度が軒並み低下したという。

 このように、視覚的に直感できる警告システムとしてのカラー舗装の有効性は実証されており、事故防止対策として全国各地に広がっている。しかし、カラー舗装の色や使い方はさまざまで、標準化されていないのが現実である。

 ということで、本稿ではこれまで多くの人が何気なく目にしてきたカラー舗装について解説する。

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